フッ素・キシリトール

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フッ素のむし歯予防効果

フッ素のむし歯予防の作用には大きく分けて、「1.歯に対する作用」と「2.お口の中の環境に対する作用」があります。

1. 歯に対する作用
・歯を強くしてむし歯菌の出す酸に溶けにくくします。
フルオロアパタイトの生成、結晶性の向上
(エナメル質の主成分であるハイドロキシアパタイトと置換してフルオロアパタイトになります。これにより、エナメル質はより安定した結晶構造を持つようになり、耐酸性を向上することになります。)
・酸に溶かされた歯を修復するのを促進します。
再石灰化の促進
(唾液中に存在するカルシウムイオン、リン酸イオンとともに歯に再沈着しエナメル質を修復します。)


2. お口の環境に対する作用
・細菌の活動を抑制します。
・細菌の酸産生を抑制します。

キシリトールのむし歯予防効果
・むし歯の原因であるむし歯菌が出す「酸」を抑制する作用があります。
・長期間(3か月以上)使用するとむし歯菌の数を減らす作用があります。
・食後に使用すると、酸性に傾いたお口の中を素早く中性に近づけ、むし歯ができにくい環境にします。
・ガムで使用すると、咬むことによりだ液がよく出るようになり、効果があり  ます。

  食事やおやつを取るたびにお口の中は酸性になり、歯の表面のミネラル成分が溶け出す危険ゾーンとなります。食後ガムを咬むことによって危険ゾーンの間隔が短くなり、むし歯のできにくい環境を作ります。


だ液検査でお口の状況を知り、個々にあった予防法を実践すると、より効果的にフッ素やキシリトールを活用することができます。
フッ素やキシリトールはむし歯の予防に効果があることは間違いありません。しかし、正しい歯磨き、食事・間食などの食生活、定期検診などの予防の知識がないまま、フッ素塗布やキシリトールをとり続けても効果は期待できないのです。